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体外受精で結果につながらない方へ|漢方で考える身体づくりのヒント

体外受精で結果につながらない方へ|漢方で考える身体づくりのヒント

体外受精を続けているのに、なかなか結果につながらない。採卵、受精、移植、判定日と、そのたびに期待と不安を抱えながら過ごしている。その苦しさは、当然のことだと思います。

病院で検査を受け、治療も続けている。それでも思うような結果につながらないと、「他にできることはないのだろうか」「このまま続けていていいのだろうか」と不安になることがあります。

そんな時に一つの選択肢として考えたいのが、漢方での身体づくりです。漢方は体外受精の代わりになるものではありません。ただ、検査の数値には出にくい冷えや疲れ、睡眠、胃腸の状態を整えることで、体外受精に向き合いやすい身体をつくるお手伝いができます。

この記事では、体外受精で結果につながらない時に整理したいことや、漢方で考える体質、病院治療と併用する時の注意点についてお話しします。

この記事はこんな方におすすめです
  • 体外受精を続けているけれど、なかなか結果につながらない方
  • 採卵・受精・着床など、気になる段階がある方
  • 病院治療と並行して、漢方で身体を整える方法を知りたい方

1.体外受精で結果につながらない時に整理したいこと

体外受精を続けていると、採卵、受精、移植、判定日と、一つひとつの結果に気持ちが大きく揺れます。「今回は大丈夫かもしれない」と思っていた分、結果につながらなかった時の落ち込みは、とても大きいものです。

ただ、体外受精で結果につながらないといっても、気になる段階は人によって違います。採卵で悩む方もいれば、受精や胚盤胞まで育つ段階が気になる方、移植後の着床や妊娠継続で悩む方もいます。まずは、今どの段階で不安を感じているのかを分けて考えてみましょう。

採卵で結果につながりにくい場合

採卵で思うような結果が出ない時は、卵の数や育ち方、卵巣の反応などが気になりやすくなります。年齢やAMHの数値を見て、不安が強くなる方も少なくありません。

採卵の結果だけを見ると、「自分の身体が悪いのでは」と感じてしまう方もいます。けれど、結果が出ない背景には、まだ整理できていない身体の状態や治療経過が残っている場合もあります。これまでの採卵結果や治療の流れを振り返ることで、次に確認したい点が少し見えやすくなります。

受精・胚盤胞まで育ちにくい場合

採卵ができても、受精しにくい、途中で成長が止まる、胚盤胞まで育ちにくいという悩みもあります。移植まで進めない時間が続くと、先が見えないように感じるかもしれません。

この段階では、卵子だけでなく、精子の状態や生活習慣、疲労、ストレスなども関係します。女性だけが抱え込むのではなく、ご夫婦で今の状況を共有しておくことも、次の治療に向けた支えになります。

着床・妊娠継続が難しい場合

移植までは進むけれど着床しない、妊娠反応が出ても継続が難しい。ここで悩まれる方も多くいらっしゃいます。移植後の判定日までの時間は、期待と不安が入り混じり、気持ちが休まりにくい時期です。

この段階では、子宮内膜やホルモンの状態など、病院で確認する内容が中心になります。そのうえで、今までの治療経過や体調を一度整理してみると、「次に何を見直すか」が少し見えやすくなります。

採卵、受精、胚盤胞、着床、妊娠継続。こうして段階を分けてみると、ぼんやりとした不安が少し整理されます。うまくいかなかった結果だけを見つめ続けるより、「今はどこが気になっているのか」を知ることが、次の一歩を考える手がかりになります。

2.検査結果だけでは見えにくい身体の状態

体外受精では、ホルモン値や卵胞の育ち方、子宮内膜の厚さ、胚の状態など、病院で確認できる情報があります。こうした検査結果や治療経過をもとに方針を考えていくことは、治療を進めるうえで欠かせません。

一方で、検査結果だけでは見えにくい身体の状態もあります。冷えや疲れ、胃腸の弱さ、眠りの浅さ、ストレスのかかり方などは、数値には出にくくても、毎日の体調としてあらわれやすい部分です。

数値に出にくい冷えや疲れ

手足やお腹が冷えやすい、疲れが抜けにくい、生理痛が強い、経血に塊が出やすい。こうした状態を「いつものこと」と思っていませんか。

体外受精を続けていると、通院や治療スケジュールに合わせるだけでも心身に負担がかかります。冷えや疲れは小さな不調に見えるかもしれませんが、身体からのサインとして一度見直してみる価値があります。

胃腸や睡眠にあらわれる身体のサイン

食欲が安定しない、胃もたれしやすい、下痢をしやすい、朝から疲れている。こうした胃腸や睡眠の乱れも、身体の土台を考えるうえで見逃せない部分です。

食事をとっていても、胃腸が弱いと栄養をうまく受け取りにくくなります。また、眠りが浅い状態が続くと、身体が十分に回復しないまま治療に向き合う日が増えてしまいます。卵巣や子宮だけでなく、身体全体の状態に目を向ける視点も必要です。

治療を続ける中でたまりやすい心身の負担

体外受精は、結果を待つ時間にも大きな負担があります。採卵の結果、受精の結果、移植後の判定日。そのたびに気持ちが揺れ、気づかないうちに緊張が続いている方もいます。

不安や焦りが続くと、身体にも力が入りやすくなります。検査結果に大きな問題がない場合でも、日々の体調や気持ちの状態を一緒に整理すると、今まで見えにくかった負担に気づけることがあります。

検査結果に問題がないと言われても、つらさが消えるわけではありません。数字では説明しきれない冷えや疲れ、眠れなさ、不安感にも、あなたの身体が今まで頑張ってきた跡があらわれています。

3.漢方で考える体質と身体づくり

漢方では、体外受精の結果だけを見るのではなく、身体全体の状態を見ながら体質を考えていきます。第2章で触れたような冷えや胃腸、睡眠、ストレスのサインを、漢方では体質を知るための手がかりとして整理します。

同じように体外受精を受けていても、冷えが強い方、疲れやすい方、胃腸が弱い方、ストレスで身体が緊張しやすい方では、整えていく方向が変わります。ここでは、漢方でよく見る身体のサインと、今日から意識しやすい整え方を見ていきましょう。

冷えや血流から見た体質

手足やお腹が冷えやすい、生理痛が強い、経血に塊が出やすい方は、冷えや血流の状態を見直すことがあります。身体が冷えやすい状態が続くと、子宮や卵巣まわりの環境を考えるうえでも気になるサインになります。

採卵や移植の結果だけを見ていると、日頃の冷えや生理の状態は後回しになりがちです。まずはお腹や足元を冷やさないようにし、シャワーだけで済ませず湯船につかる日を増やしてみましょう。毎月の身体の変化に目を向けることが、漢方での身体づくりの入り口になります。

胃腸の働きと栄養のめぐり

漢方では、胃腸の働きも重視します。食事をとっていても、胃腸が弱いと栄養をうまく吸収し、身体にめぐらせる力が落ちていることがあります。

妊活というと、卵巣や子宮に意識が向きやすいものです。けれど、身体を支える栄養は、毎日の食事と胃腸の働きから作られます。朝食を抜かない、冷たいものをとりすぎない、胃もたれしやすい日は食事量を調整するなど、まずは「栄養を受け取れる身体」を意識してみましょう。

ストレスや睡眠と自律神経のバランス

治療が続く中で、気持ちが休まらない、眠りが浅い、常に緊張しているという方もいます。体外受精は、通院や治療の負担だけでなく、結果を待つ時間の不安も大きい治療です。

漢方では、心と身体はつながっているものとして考えます。ストレスや睡眠の乱れが続くと、身体は休みにくい状態になりがちです。夜更かしが続いている方は、まず23時までに布団に入る日を週に数日つくるところから始めてみてください。頑張り続けるだけではなく、身体がゆるみ、休める状態をつくることも妊活中の身体づくりにつながります。

冷え、胃腸、睡眠、ストレスは、どれも一日で変わるものではありません。けれど、今の体質を知ると、無理なく整えられる場所が見えてきます。漢方を続ける中で、「基礎体温が少し安定してきた」「朝の疲れが以前より軽くなった」という変化を感じる方もいます。体外受精の結果だけに気持ちを向けるのではなく、毎日の身体の変化にも目を向けてみましょう。

4.採卵・着床・妊娠継続を支える身体づくり

体外受精で結果につながらない時は、採卵、受精、着床、妊娠継続のどの段階が気になっているのかによって、身体づくりの考え方も変わります。漢方では、検査結果や治療経過を参考にしながら、その方の体質や日々の体調を合わせて考えます。

もちろん、漢方で採卵数や着床を保証できるわけではありません。ただ、今の身体の状態を整え、体外受精に向き合いやすい土台をつくることは、治療を続けるうえで意味のある視点です。

卵子の質と採卵の準備

採卵数が少ない、卵が育ちにくい、胚盤胞まで育ちにくいなどの悩みがある時は、卵子の質が気になるものです。年齢やAMHの数値を見て、気持ちが沈んだことがある方もいると思います。

AMHは卵子の質そのものを表す数値ではなく、卵巣に残っている卵胞の数の目安とされています。※2漢方でAMHの数値そのものを増やすというより、今の体質や体調を確認し、採卵に向き合う準備をしていきます。

子宮環境と着床のための土台

移植まで進んでも着床しない、妊娠反応が出ても継続が難しいという場合は、子宮内膜やホルモンの状態を病院で確認することが必要です。そのうえで、日々の体調や治療経過を合わせて見ながら、移植に向けた身体の土台を考えていきます。

着床だけを点で見るのではなく、採卵から移植、妊娠継続までを一つの流れとして考えることも大切です。今の身体がどの段階に向けて準備をしているのかを意識すると、身体づくりの方向も見えやすくなります。

男性側の体調とご夫婦での妊活

体外受精では、女性側の治療に意識が向きやすいですが、精子の状態や生活習慣も大切な要素です。受精しにくい、胚の成長が気になる時は、男性側の体調や疲れ、睡眠、ストレス、食生活も一緒に見直していきます。

ご夫婦で身体づくりを考えると、食事や睡眠、生活リズムもそろえやすくなります。女性だけが頑張るのではなく、お二人で治療に向き合う準備をすることが、気持ちの負担を軽くする支えにもなります。

採卵も着床も、結果だけを自分でコントロールすることはできません。だからこそ、今整えられることを見つけて、次の治療に向かう身体を少しずつ準備していきましょう。

5.体外受精と漢方を併用する時の注意点

体外受精と漢方を併用する時は、病院での治療方針を大切にしながら進めることが基本です。それぞれの役割を理解したうえで、無理のない形で取り入れていくことが、長く続けられる身体づくりにつながります。

体外受精や顕微授精などの生殖補助医療は、2022年4月から保険適用の対象となりました。※1治療の進め方やスケジュールは人によって異なるため、漢方を併用する場合も、今受けている治療内容を共有しておくと安心です。

病院と漢方、それぞれの役割

病院と漢方は、できることが根本的に異なります。役割を分けて考えると、どちらに何を相談すればいいかが整理しやすくなります。

病院の役割
  • ホルモン値・卵巣・子宮の検査
  • 採卵・受精・移植のスケジュール管理
  • 排卵誘発・ホルモン補充
  • 体外受精・顕微授精・胚移植
漢方の役割
  • 冷えや血流を整える
  • 胃腸・睡眠・ストレスを整える
  • 治療を続けやすい身体の土台づくり
  • 体質に合わせた調整(段階ごとに対応)

薬やサプリと治療スケジュールの共有

漢方相談では、現在服用している薬やサプリ、治療のスケジュールを確認します。排卵誘発剤、ホルモン補充、採卵や移植の予定などが分かると、その時期に合わせて身体の状態を考えやすくなります。

相談時に持参すると役立つもの
おくすり手帳・服用中の薬やサプリの一覧
検査結果(ホルモン値・AMHなど。コピー可)
基礎体温表(直近3周期分が理想)
採卵・移植の記録(回数・結果の概要)

準備できるものだけで構いません。まずは分かる範囲で、これまでの経過を一緒に整理していきましょう。

採卵前・移植前・移植後の調整

体外受精では、採卵前、移植前、移植後で身体の状態が変わります。採卵に向けて整えたい時期、移植に向けて身体を落ち着かせたい時期、移植後に無理を避けたい時期では、考え方も少しずつ変わります。

そのため、漢方も同じものをずっと続けるのではなく、その時の体調や治療段階に合わせて調整します。自己判断で続けたりやめたりせず、治療の流れと体調を確認しながら進めていきましょう。

治療と身体づくりを別々に抱え込まず、同じ流れの中で考えていくことが安心につながります。

6.まとめ

体外受精を続けても結果につながらない時、心の中では何度も「どうしてだろう」と考えてしまうものです。検査を受け、治療を続け、できることをしているからこそ、思うように進まない時間はとても苦しく感じられます。

結果につながらない背景には、まだ整理できていない身体の状態や治療経過が残っている場合もあります。採卵、受精、胚盤胞、着床、妊娠継続など、気になる段階を分けて考えると、次に見直すポイントが少しずつ見えてきます。

漢方では、冷えや血流、胃腸の働き、睡眠、ストレス、月経の状態など、身体全体を見ながら体質を考えていきます。病院治療と並行しながら、身体づくりの一つとして取り入れることができます。

医心堂薬局の漢方相談について

静岡で30年以上にわたり子宝相談に取り組んできました。これまでの治療経過や検査結果、今の体調をお聞きしながら、その方に合った漢方での身体づくりを一緒に考えていきます。

ご相談では、治療経過だけでなく、冷えや睡眠、胃腸の状態、月経の様子、普段の食事や生活リズムなどもお聞きします。必要に応じて舌の様子なども確認しながら、今の体質を一緒に整理していきます。

完全予約制でじっくりお話を伺います。「何から話せばいいか分からない」という方も、まずは今の状況を整理するところから始められます。ご夫婦でのご相談も承っています。

体外受精を続ける中で、「身体の方からも整えたい」「今の状態を一度相談してみたい」と感じたら、その気持ちをきっかけにしてみてください。

治療のこと、体調のこと、不安に感じていることを整理しながら、これからの身体づくりを一緒に考えていきます。初めての方は無料相談から承っています。

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参考資料・出典